元夫から養育費の支払いが途絶えました。支払ってもらえないなら、元夫の財産の差し押さえも可能でしょうか?

3年前に元夫と協議離婚をしました。

子供は私が引き取りまして現在小学生です。

ここ数か月、元夫からの毎月の養育費の振り込みが途絶えています。

元夫から勤務している会社を辞めたというような話も聞きませんので、養育費を支払えないという事情は経済的にはないと思います。

私が養育費が支払われなくなった理由が思い当たるとすれば、1年ほど前から子供が元夫に会いたがらなくなり、元夫が子供に長い間会っていないからかもしれないと考えています。

いずれにしても小学生の子供も中学、高校とお金のかかる時期になりますので、元夫にはなんとか養育費を支払ってもらいたいと思っています。

このまま支払ってもらえないのであれば、あまりやりたくはありませんが最終的には元夫の給料や財産を差し押さえることも考えています。

このようば場合ではどのような方法を選択すればいいでしょうか?

協議離婚の際に強制執行認諾約款付きの公正証書があれば元夫の財産を差し押さえることが可能になります

養育費の支払いについて口約束だけという場合には残念ながら、直接元夫と会って交渉する以外には方法はありません。

離婚時に養育費の支払いを約束しているといっても、文書に残されていないので、離婚協議の段階で本当に言ったのかどうかという証拠は全く存在しないことになります。

元夫が経済的な理由などで養育費を支払えないと言われても、口約束のみでは法律的にはどうすることもできません。

その場合には改めて、養育費の支払いを求める調停・審判を申し立てることになります。

一方で離婚の際に強制執行認諾約款付公正証書を交わしている場合には、元夫の財産を強制的に差し押さえることができることになります。

当事務所が常にお客様に提案しているのが、まさにこの強制執行認諾付の公正証書の作成です。

この公正証書での離婚協議書の作成が、離婚後の様々に起こる可能性のあるトラブルを防ぐ大きなものになるのです。

また、法改正によって、2004年4月からは滞納分の養育費のほかに、将来の養育費まで差し押さえられるようになりました。

たとえば元夫が会社員の場合、月給を2分の1まで差し押さえられ、一回の手続きで未払いの養育費を毎月差し押さえられることも可能になりました。

協議離婚ではない、調停や裁判での離婚の場合には、調停調書や判決書の必要条項に養育費の取り決めについて記載されています。

そのような文書には強制執行の効力がありますので、家庭裁判所に履行勧告や履行命令を申し出て、それに応じない場合に元夫の財産を差し押さえることができます。

ただ財産を差し押さえても、元夫が資産家など財産を所有している場合にはかなりの額が差し押さえられることができるでしょうが、一般的な会社員の元夫の場合には差し押さえられる財産の額は微々たるもので、元妻が裁判所を利用して差し押さえるという行動を行ったということで、ますます相手がかたくなになってしまう可能性もあるので注意が必要と言えるでしょう。

元夫が子供と会えないことにより、養育費の支払いを拒絶しているというのが確かなのであれば、財産の差し押さえという強硬手段を考えるよりも、子供にお父さんが会いたがっているかもしれないねなどというような話をして、子供の気持ちをだんだんと父親と会ってもいいかなというように変化させていくようにするということも一つの方法かと思われます。

面会が再びできるようになれば、子供の成長を目で見て実感できるので養育費の必要性をより感じるようになり、養育費を支払っていこうという気持ちが浮かぶこともあるかもしれません。

当事務所では面会交流のサポートもNPO法人さんと協力してサポートをしていますが、その中のデータでは定期的に子供と面会交流をしている親のほうが養育費を支払っている割合は高いと思われます。

やはり成長を実感できるというのは重要だということですね。