財産分与と慰謝料

財産分与と慰謝料請求の手続き

財産分与・慰謝料の請求手続き

離婚に伴う財産分与や慰謝料は、離婚と同時に請求するのが一般的だとは思いますが、離婚が成立した後に請求することも可能です。

離婚のときから2年で、離婚に伴う財産分与自体を求めることができなくなりますので、いつでも請求できるから安心だと思うのは注意するようにしてください。

離婚のときから3年で、離婚に伴う慰謝料請求権は時効により消滅します。

1.離婚と同時に財産分与、慰謝料を請求する場合

財産分与や慰謝料について話し合いがまとまった場合には、後で強制執行する場合もあるということを見越して、話し合いの内容を公正証書にしておくことが精神的に安心ができるのでいいのではないでしょうか。

話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に対して離婚、財産分与及び慰謝料の支払いを求める調停を申し立てることになります。

調停が成立すれば、確定した判決または審判と同一の効力が生じ、強制執行により財産分与および慰謝料の支払いを実現させることが可能となります。

調停が不成立の場合には、家庭裁判所に離婚とあわせて財産分与および慰謝料の支払いを求める訴訟を提起することになります。

調停の中で、相手が離婚には応じるものの、財産分与については応じないあるいは慰謝料の支払いに応じない場合の便宜的措置として、離婚においては調停を成立させ、財産分与あるいは慰謝料については家庭裁判所の審判に移行することを求めることもできます。

財産分与を命ずる審判がなされた場合は、執行力ある債務名義と同一の効力が生じ、強制執行により財産分与を実現することが可能となります。

慰謝料の支払いのみについての審判を求めることはできません。

2.離婚が成立した後に財産分与、慰謝料を請求する場合

離婚が成立した後でも、財産分与および慰謝料の支払いを求めて、海底裁判所に調停または審判を申し立てることができます。

財産分与および慰謝料の支払いを求めた調停は、確定した判決または審判と同一の効力を持ちます。

調停の中で、相手方が財産分与に応じない場合は審判への移行を求めることができ、分与を命じる審判は執行力ある債務名義と同一の効力を持ちますが、慰謝料の支払いに応じない場合は、調停を不成立とさせ、地方裁判所に対して訴訟を提起せざるを得ません。

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