出産と家族

第三者の卵子を利用して出産

新たな不妊治療の手法として定着するか?

神戸市にあるNPO法人が第三者の女性が提供した卵子(卵子提供にはお金は絡んでおらずボランティアで卵子を提供するということです)を使用して、病気などの事情で自分の卵子がない女性が子どもを産んだことを公表しました。

手法はこれまでと異なって新しいということはなく、単純に他の女性から提供された卵子を夫の精子と体外受精を行って妻の子宮に戻して妊娠出産したという形になります。

日本国内では、親族や親しい知人の卵子を使用しての出産例はこれまでもあったようですが、完全な第三者が提供した卵子を使用して出産したというケースは初めてということになるようです。

もしかしたら家族が公表していないだけで、これまでもあったのかもしれませんが、そこまでは不明です。

発表したNPO法人によれば、今回のケース以外にも2人の女性が同じ手法で出産を予定しているということです。

法律整備が追い付いてない日本の現状

日本は卵子提供などの生殖補助医療に関連した法律の整備がされておらず、どうしても子どもが欲しいと悩む不妊の夫婦は最終的には海外に渡航して治療を受けているケースも多くあると言われています。

法整備が行われていない中でも、医療技術は日進月歩で進んでいきますので、現実が法律の想定範囲を追い抜いてしまっており、親子関係の規定や子どもの権利などのルールができるまえに一気に医療が進化していっている感じは否めませんね。

卵子提供に関しての日本の現状

卵子提供の問題に関しては、不妊治療を行うクリニックで構成されている「日本生殖補助医療標準化機関」というものが、機関独自の基準を定めており、親族(姉や妹)や親しい知人の間に限定して本人に卵子提供を行っているようで、今回の事実が判明するまでに30人以上の方が他人の卵子提供を受けて子どもを設けているということです。

日本は不妊の夫婦の多くが資金の問題などで苦しい思いをしながら治療を行っているだけに、今回の事例を政府などが受け止めて法律の整備をしていってほしいものだと思います。

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