
不動産が共有の場合は?
共有名義の不動産の扱いは離婚でどうなるのか?
question:
結婚してから夫婦2人で運営してきた事業の資金繰りで、手元にある現金(貯金など)はほとんどありません。
現在住んでいる自宅は、夫と私の共有名義になっていますので、離婚した場合の財産分与に関しては、共有名義の不動産を売却して、その金額を半分にするべきなのでしょうか?
共有不動産の売却するときのメリットとデメリットを理解しましょう
answer:
離婚時の財産分与に関しては、不動産を売却して、その代金を半分に分けるやり方が公平なように思えるかもしれません。
しかし注意をしなければいけないのは、不動産を売却するには、不動産手数料がかかってくることになります。
売却をするときに、不動産の現在の価格が購入時よりも資産価値が上がっていれば得をすることにはなりますが、もし購入時よりも資産価値が下がっているようですと、売却することで夫と妻の2人が金銭的なダメージを受けることになることは覚えておかないといけません。
また、不動産の売却をしてしまいますので夫婦それぞれが離婚後の新たな住居を探さなければいけないなどの問題が発生してくることになります。
本当に不動産を売却することが夫婦の今後について最適であるかどうかを、経済状況などを考慮したうえで、2人で話し合いを行ってじっくりと考えてみるようにしてください。
不動産を売却することなく、夫でも妻でもどちからが離婚後もそのまま住み続けた方が、金銭的な面で考えれば得する場合もあるでしょう。
2人での話し合いの結果として売却することになったのであれば、いきなり不動産仲介業者を入れることなく、所有している不動産の場所や広さから似たような物件を探している個人を探してみるといいでしょう。
☆不動産以外の他の財産がある場合も理解しておきましょう
ちなみに他にも財産があって、土地や建物をそのまま分けるのであれば、所有権移転登記手続き(要は名義変更のことです)を行わなけれないけません。
名義変更手続きを行うのにも手数料を支払う必要がありますので、名義変更を行う場合には、その際の手数料はどちらが負担することにするかも決めておくようにしておきましょう。
マンションでも一戸建てでも変化はありませんが、賃貸物件に住んでいた場合には賃貸住宅の賃借権という権利を分けることも離婚の際には行わなければいけないことを忘れてはいけません。
賃貸物件の賃貸契約を解除する場合には、敷金返還請求権もありますので、入居時に支払った敷金が戻ってきた場合には、その返還された敷金は夫と妻のどちらの権利になるかも決めておく必要があるでしょう。
小ネタとして所有している不動産がマンションではなく土地付き一戸建てであれば最近ではよくテレビCMをよく流しているのでご存じかもしれませんがリバーズモーゲージを利用することも考えてもいいかもしれませんね。
こちらの内容も参考にしてみてください➡「口約束は危険!離婚協議書作成を!」