
面会交流の拒否は可能か
面会交流を拒否できる理由はあります
「配偶者(夫または妻)からの暴力が尋常ではなかった」・「子供への暴力行為があった」・「子供の両親(夫婦のことです)の喧嘩がひどいため、子供への悪影響がある」・「子供が会いたいと言わない」などの 原因があるケースでは、例え相手から面会を要求されたとしても、有無をいわさず面会を拒否して構わないでしょう。
配偶者に対してだけでなく、子供に対しての虐待や暴力などというような行為は言語道断で子供と面会させることで逆に子供の成長に悪影響を及ぼしかねません。
子供と会わせてもらえないと哀しむ親御さんもいますが、虐待や暴力行為をおこなったのであれば、子供の親権を持つことになった親の方が拒否するのは当たり前ともいえるでしょう。
せっかくの面会交流に、安らぎや安全性がとれない相手方なら、子供(特に小さなお子さん)にとっても面会の機会は大切ではなくなってしまいます。
むしろ、定期的な面会によって余計なストレスがかかってしまい、結果として子供に悪影響で機会を設けた意味を疑問視してしまう可能性もあるでしょう。
こういった類の理由を主張することで、「離婚後は子供には会わせない」という親も少数はいるのかもしれませんが、DV行為などの本当のことををうやむやにしてまで、あなた自身が耐える必要はないのです。
面会交流をおこなうことが、子供に悪影響をもたらしてしまう可能性が高いと予想されるのであれば、絶対に悪影響を与えると思われる理由を前面に出して、相手に強く主張するようにしましょう。
実際になかなか拒否できない現実もあります
原則的には、拒否は困難なのですが 子供のためとはいえ、離婚した相手と定期的に接触することになる面会交流は、子供だけでなく親にとっても精神的にもかなり苦しいのは事実です。
子供がまだ小さいのであれば、自分自身もついて行かないとホッとしてお願いできないでしょうし、中学生や高校生などある程度大きくなっていれば安心かといわれれば、今度は子供と相手側だけの面会交流でも大丈夫だと思いますが、子供の連れ去りが不安になるなど、面会交流についての気がかりは考えていけばいくらでも出てきてしまいます。
不安の材料は、離婚の要因にも大きく関係してきますが、相手への信用が消え去った後で、安心してできる面会交流というものは、正直なところなかなか想像がつかないのが現実であるといえるでしょう。
しかしながら、同居していない親との一定期間ごとの面会は、子供の福祉にとって必要不可欠という認識が世間で一般的になっているだけに、原則的には面会交流を提案されてしまうと、なかなか面会交流を断れる理由はないということになります。
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