認知症と離婚

認知症が進行した相手と離婚できる?

認知症の進行した相手と離婚できるのか?

私よりも10歳年上の妻は、50代の時にアルツハイマー型の認知症であると診断を受けました。

以来7年もの間、私は仕事をしながら妻の介護をしてきましたが、私自身が50歳を超えるあたりから自身の体力的なものや精神的なものに徐々にですが限界を感じてきていました。

妻の病状はすでに私が夫であるかどうかも認識できないほどに認知症が進んでいる状態で、なんとか駆けずりまわってようやく費用の安めの特別養護老人ホームに入所ができることが決まりました。

私としては妻の入所ということで一段落がついたこともあり、昨年から私のことを心配してくれて気遣ってくれる女性と交際しており、できることなら彼女と結婚して残りの人生を過ごしていきたいと考えています。

このような状況で離婚というものは可能なのでしょうか?

離婚後も妻の生活を援助でき、妻が平穏に暮らせるようなら可能かもしれません

このケースでは妻のほうに離婚の意思などの確認が認知症が進んでいることで不可能ですから、協議離婚や調停での離婚というものは不可能ですので、裁判で離婚が認められるかどうかに離婚できるかどうかの全てがかかっています。

基本的に浮気などを起こした有責配偶者(離婚原因を作った本人のことです)からの離婚は認められないので、妻が認知症で意思が示すことができないとはいうものの、婚姻状態にありながら他の女性と交際しているというのは普通の場合だと夫が有責配偶者になりますので離婚が認められることはないでしょう。

上記の説明はあくまでも夫婦2人が健康に問題がない場合であって、配偶者が認知症などの病気による場合だと多少変わってきます。

実際、アルツハイマー型認知症の妻を持つ夫が離婚を希望して裁判を起こした例があります。

その裁判では夫側の主張が認められて離婚が裁判で認められました。

認められた理由としては妻がアルツハイマー型認知症で治療中であり、長期間にわたり夫婦間の協力義務を全く果たせていないので、子の場合は婚姻関係が破綻しているという理由で離婚を認めたわけです。

離婚が認められた大きな要素としては、妻が24時間完全介護の施設である特別養護老人ホームに入所していることと、離婚後も夫が妻に経済的な援助をすることや、面会をすることなどを約束していることなども離婚が認められるポイントになったようです。

逆に認められなかったパターンとしては、妻が強度の強迫性精神障害からの回復の見込みがないということを理由にした離婚請求では裁判での離婚は認められませんでした。

これは夫と離婚した場合に妻の生活が困窮することが誰の目から見ても明らかであったことが離婚が認められなかった原因のようです。

というわけで病気などで離婚を請求する場合には離婚後の相手の予想される生活レベルによって裁判所が判断すると思われます。

離婚してどちらかが困窮して生きていられないとなると、人権的な問題もありますし、困ってしまいますからね。

1人で悩んでいるあなたへ

離婚の問題は1人で悩んでいては進まないケースが非常に多いものです。

心理学的なアプローチからも1人で考えるよりも第三者と話をすることで、自分の考えがまとまってくるということがありますので、まずはお気軽に相談いただければと思います。

お会いしてお話を伺うことで、現状のあなたに最適なアドバイスもできますし、お手伝いをすることもできると考えて居ます。

寄り添う離婚コンシェルジュでは依頼者の幸せを第一にサポートさせていただきます。

おすすめ関連記事

ー浮気から離婚に至った場合ー
「浮気で別居、離婚までの生活費請求可?」

ー浮気をしている配偶者が見せるしぐさー
「他の浮気の気になる仕草」