
6か月以内の再婚認知されつつあり
女性の再婚禁止期間の現実が気になる!!
今回は法律の再婚禁止期間と、実際の運用上のお話になります。
6か月以内再婚認知されつつあり
現在の夫婦関係を規定する法律である民法が定める女性の再婚禁止期間6か月(約180日)について、100日以内は再婚禁止にすることは理由があるとはいえるものの、100日を超える部分については憲法違反であるという判断を示した2015年12月16日の最高裁判所の判決から2016年1月末までに、離婚後6か月以内に提出された婚姻届けが全国で202件受理されていたことが、わかりました。
市区町村にはすでに通知済み
法務省は女性の再婚禁止期間を100日に短縮する民法の改正案を現在開催されている通常国会に提出する予定になっていますが、法律は国会で法案として成立するまでは、本来は世間に適用することは法的にはいけないことになっています。
その理由は、日本は法治国家ですので、法律が成立していないのに、勝手に公務員が運用を変えるようでは誰も法律を守らなくなり社会が無法地帯になってしまうからですね。
しかし法務省はすでに最高裁判所が女性の再婚禁止期間を定めた法律の内容が憲法違反だという判決を出していることから、法律が変わることは規定の事実であるということを予測しており、判決が出た直後に法務省から婚姻届けを受け取ることになる全国の市区町村に対して女性が離婚から100日を過ぎていることがわかった場合には法律が成立する前でも受け取るように通知を出しています。
その後の動きですが、最高裁判所の判決を受けて、再婚禁止期間の部分の民法改正は2016年に行われましたので、現在では、裁判の判決で決まった通りの運用になっていますので、そこまで不安になる必要はないでしょう。
年間に直すと2000件は超えるかも?
判決が2015年の年末で、2016年の1月末までという1か月半での数で202件ということですから、そのまま年間に計算しなおすとすると6か月以内での女性の再婚が年間で約2000件ほどになることが予測されます。
さらに2017年になると、100日経過すれば再婚できるのだという事実が女性の間にもより多く知れ渡るので、さらに多くなっていくかもしれません。
ただまだ完全に判決が認知されたわけではないでしょうから、より認知されてくると、離婚後6か月以内の女性の再婚の数は増えていく可能性が高いのではないかと考えています。
2016年、2017年と数年間は、毎年増加していく傾向になっていくことが予想されるでしょう。
法律としても国会で既に民法が改正されて、改正民法は成立していますので、法的にグレーな部分も取り払われました。
国会で法律が成立したことで、ニュースでも報道され、さらに離婚後100日経過後に再婚可能な事実の世間での認知度は上がっていくでしょうから、より女性が時間をおかずに再婚しやすい環境が整いつつあるということになるでしょう。
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